
洗面脱衣室は、朝の身支度や洗濯、お風呂など毎日何度も使う場所ですが、北側に配置されることも多く、暗く閉鎖的になりがちな空間でもあります。
この住宅でも、限られた条件の中で「明るさ」と「心地よさ」を両立できないかと考えました。
そこで、欄間にはガラスを入れて光が奥まで回るようにし、目線の高さには開口部を設けています。その先には南側の庭木が見え、窓を開ければ風も抜ける計画です。
ただ、洗面脱衣室はプライバシーも大切な場所。収納も十分に確保したいので、開口部には収納扉を兼ねた可動式の鏡を設けました。
普段は鏡として使い、必要に応じて動かすと視線が庭へと抜けます。収納扉を閉じれば開口も隠れるので、脱衣中も安心です。
以前ご紹介した「可動する鏡」は、鏡をスライドさせることで採光や使い勝手を高めるアイデアでしたが、今回は収納・眺望・通風・プライバシーまで一つにまとめた考え方です。
洗面室は設備を並べるだけの場所ではなく、少し工夫するだけで気持ちよく過ごせる空間になります。限られた面積でも、「光を取り込む」「風を通す」「景色を楽しむ」という視点を加えることで、毎日使う場所の心地よさは大きく変わります。
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